歯医者さんって、いつから存在していたと思いますか?
歯科医師として法律で定められたのは日本では明治のことですが、歯の治療に関してはいつのころからだったのでしょうか。
諸説ありますが、古代ギリシャやローマ時代にも歯口清掃の習慣があったそうです。その後、中世ヨーロッパの時代には広場で歯を抜く“抜歯屋”なるものが出現します。つまり、歯痛を我慢できないときには歯を抜くという治療を行ったことが、歯医者の始まりということなんでしょうね。
このころ日本でも、歯の痛みに対しては歯を抜くということが中心となっており、痛みの原因であるむし歯を予防するために、男女問わずお歯黒の習慣が盛んになっていたようです。 江戸時代に入ると口科専門医が現れ、薬の内服や塗布、抜歯などを中心に歯科治療が行われるようになります。そしてこの時代になると木製の義歯が登場しました。日本人特有の手先の器用さゆえ、黄楊(つげ)の木に象牙の人工歯というとても精密なものが作られておりました。この木製義歯は他の国よりはるかにレベルの高いモノだったようです。そして明治以降、日々進歩した歯科業界は現在の形になりました。
沼澤歯科医院の歴史はというと、祖父の時代からの歯科医で私は三代目にあたります。父は今も現役の歯科医で、新庄の実家で元気に診療をやっておりますよ。
歴史に負けないように、私も頑張らなくっちゃ!
歯学博士 沼澤 孝典