新しい年を迎え、気持ちも新たにスタートしました。
さてみなさん、お正月はたくさんお餅を食べたでしょうか。きな粉、納豆、磯辺、雑煮、などなど、いろんな食べ方が出来るお餅は日本食の代表でもありホントに美味しいですよね。日本人で良かったなぁとつくづく思います。
しかし残念なことに、毎年、餅を喉に詰まらせてしまう事故が絶えないのも事実です。これは、嚥下(えんげ:飲み込む動作)の機能低下によるものが大きいとされています。ビヨォ~ンと延びてなかなか切れなかったり、ベトベトくっついてきたりする餅の性状もかなり影響していますが、一番は、それを丸ごと飲み込む力(嚥下力)の低下が原因で、そのため塊が胃に送られず喉に詰まってしまうのです。餅は口の中でどんなに噛んでも細かく千切れないで一塊となって存在します。それを一気に飲み込もうとするのに無理があるのでしょう。自分の嚥下力を過信してまだ大丈夫と思っていると、とんでもない事故につながるケースもあるということです。しかも、年齢と共に唾液も少なくなり、ベトベトくっ付きやすくなるから厄介なんですよネ。もちろん若い人には何の苦でもありませんが、嚥下機能の低下を自覚してない人が一番危険だとされています。特に、食事中にむせたりする人は要注意!!
対処法は、餅を細かく千切り少しずつ食べることと、飲み物と一緒に摂ることに尽きますね。残念ながら、餅の醍醐味は少なくなってしまうのですが・・・。
嚥下力をサポートする、“嚥下体操”などもありますが、それは紙面の都合上、当院で直接お尋ねください。スタッフが懇切丁寧にご指導いたします。
食べることは、生きるために必要な事であり、とても大切なことです。
私たちスタッフ一同、みなさまの摂食、咀嚼、嚥下のサポートを最大限発揮できるようにお手伝いいたしますのでお気軽にお尋ね下さい。
今年もよろしくお願い申し上げます。
歯学博士 沼澤 孝典