先日、東京六大学野球を神宮球場で観戦してきました。
この日は朝から雨模様でしたが、試合開始の頃には太陽が出てきて、秋にしてはジリジリと暑い日になりました。
私たち歯科医師は「歯学部」を卒業してから国家試験を受けて歯科医師免許を取得しますが、残念ながら東京六大学に「歯学部」は存在しません。そのためかどうか、我々の業界では東京六大学リーグというものに興味を示さない方が多いのも事実です。私は偶然にも長女と長男が法政大学にお世話になった関係で、法政ご出身の方々と親しくお付き合いさせていただく機会が増えました。そのおかげ(?)で、今回野球観戦のお誘いを受けたのでした。
歴史ある神宮球場の独特な雰囲気の中での観戦。スタンドにいるのはOBらしき人たちか、熱狂的な野球好きのオジサンたち。それぞれが思い思いのシートでビール片手に声援を送る。プロ野球のように選手紹介の派手な音楽が鳴るでもなく、〝ピシッ〟とミットに収まる音と〝カキッ〟と気持ち良い打球音が球場に響きわたる。メジャーリーグはこんな雰囲気だと聞いたことがあります。それでも一つだけ違うところと言えば、両校の応援団とチアリーダーの統率が取れた応援でしょうか。間近で聴く「チャンス法政」や早稲田の「コンバットマーチ」などは感動すら覚えました。
この日の試合結果はというと「7対8」で法政大学の負けでした。野球の試合で一番面白いとされるスコアだそうで、それを唱えた米大統領の名をとって『ルーズヴェルトゲーム』と呼ぶそうです。
負け試合をも愉しむ六大学野球の深さを感じたひと時でありました。
歯学博士 沼澤 孝典