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歯みがきの流儀

十数年間「きらピカ」に巻頭コラムを書いていると、歯科から離れた内容になることもたまにあります。先日バックナンバーを読み返してみたら歯科以外の内容は“ハンサム”“競馬”“焼いも”など思ったよりも少なくて、歯科医院二ュースレターとしての体裁はなんとか保てそうでした。

ということで、今回は初心に返って歯みがきのお話を。みなさん一度はブラッシング指導というものを受けたことがあると思います。「歯ブラシはこのように使って」「歯間ブラシやフロスを活用して」「デンタルリンスはこんな時に使って」など、歯科衛生士に優しくささやかれたり、歯みがき方法のご相談をしたことなどがあるでしょう。歯並びや口腔の形態は人それぞれ違うので、やり方もそれぞれ違ってくるのは当たり前であり、いわゆるカスタマイズされた、その人に合った歯みがき法が必要になります。

それでは、プロである歯科衛生士や歯科医師はどんなみがき方をしているの?って興味ありませんか?「オジサンの歯みがきなんか知ったこっちゃない」という声が聞こえてきそうですが、まぁまぁ衛生士の話も交えてお教えしますので少しだけでもご参考にどうぞ。

まず全員に共通していたのがフロスや歯間ブラシなどの補助的刷掃器具は一日一回寝る前だけにするということでした。忙しい朝や昼は歯ブラシのみです。就寝中の口腔内は唾液が減るため菌が増殖しやすくなる環境にあるので、就寝前の口腔清掃は理にかなった時間帯であります。ということでプロは寝る前に徹底してみがくということかな。私は朝早起きなので、誰もいない部屋のテレビの前に座り、音波ブラシで20分くらいゆっくりと朝みがきをします。音波ブラシは歯の表面がツルッツルになりとても気持ちが良いのです。高齢者世代になる今後は、誤嚥性肺炎のリスクも考えると起床後の口腔清掃はとても大切だと考えています

ご参考になったでしょうか?疑問点はいつでも誰でもすぐにでもご相談くださいませ。

歯学博士 沼澤 孝典